2007-01-01から1年間の記事一覧

拓海広志「メリー・クリスマス!!」

サンタクロースのモデルとなったのは、3世紀後半に東ローマ帝国小アジアで生まれた聖ニコラウスだと言われています。もっとも、サンタ伝説はローマ時代のサトゥルヌス信仰や、ヨーロッパ各地の古い信仰に見られる年神伝承などとも融合しているため、正統的な…

拓海広志「素晴の「帆」に思いを込めて : 高橋素晴さん」

僕が25歳のときに仲間たちと立ち上げたNPO「アルバトロス・クラブ」(環境活動支援ネットワーク)が2009年に設立20周年を迎えます。クラブの目的は「人と自然とモノの関係性について関心を持ち、何らかの社会的活動を行っている人たちのサロンとして、交流と…

拓海広志「京都精華大学にて・・・」

今年は年明け早々からずっと仕事が忙しく、休暇を全く取れないばかりか、週末もほとんど休めぬまま11月を迎えてしまいました。そこで11月7−9日にかけて遅ればせながらの夏季休暇を取ったのですが、その間も7日は京都精華大学で講義を行い、8日は日本IBMで開…

拓海広志「『ビジュアルでわかる船と海運のはなし』で紹介した文献リスト」

拙著『ビジュアルでわかる船と海運のはなし』は船と海運の入門書として書かれたものですが、それ故に本書を読了後さらに理解を深める上で有益と思われる文献や映画を本書中で多数紹介させていただいています。ここにその一部を挙げさせていただこうと思いま…

拓海広志「『ビジュアルでわかる船と海運のはなし(改訂増補版)』のご紹介」

昨年5月に拙著『ビジュアルでわかる船と海運のはなし』(成山堂書店)を世に送り出してから約1年半が経過しました。この間にも海運・物流業界は激しく動いており、そうした変化の概要を記述するために3版目となる今版(11月8日発行)を改訂増補版とさせてい…

拓海広志「『タガロア再発見』を読む」

インドネシアのマナドに住む在野の研究者ジョン・ラハシアさんが1970年に発表した論稿『Penemuan Kembali Tagaroa(タガロア再発見)』を、僕は今から十数年前に邦訳したことがあります。太平洋の島々をめぐる人類学や考古学上の数々の研究成果は、その時点…

拓海広志「タガロアの故郷を訪ねて(4)」

これは今から10数年前のある年の6月末に、インドネシアのマナド、サンギールを旅しながら書いた日記からの抜粋です。 * * * * * * * * ★6月27日(後編) 陶磁器の話になったところで、ちょっと余談を許してほしい。昨年の8月9日は聖者マホメットの生誕日…

拓海広志「タガロアの故郷を訪ねて(3)」

これは今から10数年前のある年の6月末に、インドネシアのマナド、サンギールを旅しながら書いた日記からの抜粋です。 * * * * * * * * ★6月27日(前編) 朝5時、船はサンギール島のタルナに到着した。あいにく外は雨模様だ。僕たちは波止場で客引きをして…

拓海広志「タガロアの故郷を訪ねて(2)」

これは今から10数年前のある年の6月末に、インドネシアのマナド、サンギールを旅しながら書いた日記からの抜粋です。 * * * * * * * * ★6月25日 朝からエディ・マンチョロさんと二人の息子さん、そしてジョン・ラハシアさんと僕の5人でブナケン島とシラデ…

拓海広志「タガロアの故郷を訪ねて(1)」

これは今から10数年前のある年の6月末に、インドネシアのマナド、サンギールを旅しながら書いた日記からの抜粋です。 * * * * * * * * ★6月24日 昨日仕事でスラバヤまでやって来たのだが、少し遅くまで客と飲んでしまったので朝起きるのがちょっと辛い。それ…

拓海広志『漁港』♪

高校時代の僕はしばしば日本の各地を旅していました。そして、そんな旅で訪ねた幾つかの漁港で見た光景を歌ったのが『漁港』という曲です。それから27年、日本の漁村の風景はかなり変わりましたね・・・。 【漁港】 (詞・曲/拓海広志)(1980年) この小さ…

拓海広志『港町・涙雨』♪

これは高校時代に作った演歌ですが、ちょっとだけ赤木圭一郎的なイメージも抱きつつ書きました(笑)。赤木さんと言えば、僕の印象に残っている映画は『俺の血が騒ぐ』と『霧笛が俺を呼んでいる』ですね。今でも深夜に独り酒をしながら、たまにああいう映画…

拓海広志『素晴らしき仲間たちよ』♪

今回は高校時代にスポーツや音楽を通して付き合っていた仲間たちをイメージして作った曲をご紹介させていただきます。 【素晴らしき仲間たちよ】 (詞・曲/拓海広志)(1982年) ほとばしる汗と 真実(ほんもの)の涙が 俺たちの心を 通わせるのさ いろんな…

拓海広志『Feeling Love for You』♪

今回は少々照れますが、高校1年生の頃に付き合っていたガールフレンドに贈った曲を紹介させていただきます。とても下手くそな英語だけど、それがまた初々しくていい感じでしょう?(笑) ちなみに1番の詞は、友人の土本浩二さんが書いてくれたものを僕が補…

拓海広志「島のエコツーリズム」

シップ・アンド・オーシャン財団(海洋政策研究財団)のニューズレター第160号(2007年4月発行)に寄稿した小文をここに転載させていただこうと思います。 ★エコツーリズムとは何か? エコツーリズムは、観光資源を使い捨てにしがちだった従来型のマスツーリ…

拓海広志『ジャラン・ジャラン』♪

今年の4月に結婚する友人から二人の門出を祝する歌を作ってほしいと頼まれ、久しぶりに曲を書いてみました。休日にパリのセーヌ河沿いの道を散歩しながら心に浮かんできたメロディを書き留めてみたのですが、楽器を使わなかったためにシンプルで覚えやすい曲…

拓海広志「路地考」

「路地」という言葉には不思議な響きがある。大きな町の中で、そこだけ別個の時間が流れている空隙−僕は路地に対してそんなイメージを抱いている。 僕は明石海峡を望む西神戸の海辺の町・舞子で育ったので、当然のことながら、そこが自分自身の原風景として…

拓海広志『時の彼方へ』♪

かつてミクロネシアのヤップ島で伝統的帆走カヌーを建造し、パラオとの間での石貨交易航海再現プロジェクトを行った際に、プロジェクトの中心メンバーの一人がめでたく結婚しました。これは彼の結婚を祝して作った曲ですが、同時に古代太平洋の航海術の歌で…

拓海広志「『フィリピンベッドタイムストーリーズ』を観る」

今から10年程前に、クロンチョンで知られるジャカルタ・チリンチン地区のトゥグ村で坂手洋二さんにお会いして以来、劇団・燐光群の芝居は機会がある度に観てきました。骨太で直截な社会批判、権力批判と個々の生活者への優しい眼差しが同居する坂手さんの作…

拓海広志「震災」

最近『ありがとう』という映画を観たのですが、そこで描かれていた阪神淡路大震災のリアルなシーンの数々に胸が痛くなってしまいました。震災から3年を経た日に僕が書いた小文をここに再掲させていただきます。 * * * * * 地震がきた。家が倒れ、道が…

拓海広志「イメージの力で海を渡る(3)」

1998年の6月に、新西宮ヨットハーバーにて「多様性の中でのアイデンティティ」というテーマのミュージック・シンポジウムが催されました(主催:アルバトロス・クラブ)。講演と音楽を組み合わせたユニークな形態のシンポジウムで、僕もウクレレ片手の…

拓海広志「イメージの力で海を渡る(2)」

1998年の6月に、新西宮ヨットハーバーにて「多様性の中でのアイデンティティ」というテーマのミュージック・シンポジウムが催されました(主催:アルバトロス・クラブ)。講演と音楽を組み合わせたユニークな形態のシンポジウムで、僕もウクレレ片手の…

拓海広志「イメージの力で海を渡る(1)」

1998年の6月に、新西宮ヨットハーバーにて「多様性の中でのアイデンティティ」というテーマのミュージック・シンポジウムが催されました(主催:アルバトロス・クラブ)。講演と音楽を組み合わせたユニークな形態のシンポジウムで、僕もウクレレ片手の…

拓海広志「船と航海の歴史(3)」

数年前に「オフィス☆海遊学舎」が主催した会で、僕は「船と航海の歴史」と題したお話をさせていただきました。その内容をここで少し紹介させていただこうと思います。 * * * * * * * さて、1769年にグラスゴー大学のジェームズ・ワットが蒸気機関…

拓海広志「船と航海の歴史(2)」

数年前に「オフィス☆海遊学舎」が主催した会で、僕は「船と航海の歴史」と題したお話をさせていただきました。その内容をここで少し紹介させていただこうと思います。 * * * * * * * 室町時代になり、足利義満が明との間に外交関係を成立させると、日…

拓海広志「船と航海の歴史(1)」

数年前に「オフィス☆海遊学舎」が主催した会で、僕は「船と航海の歴史」と題したお話をさせていただきました。その内容をここで少し紹介させていただこうと思います。 * * * * * * * 皆さん、こんにちは。拓海広志です。今日は船と航海の歴史について…

拓海広志「島とエコツーリズム(2)」

2002年10月27日に沖縄県の伊平屋島で日本島嶼学会主催のシンポジウム「島とエコツーリズム」が開催されました。僕はそこにパネラーの一人として出席させていただいたのですが、それは僕自身にとってもエコツーリズムについて考える大変良い機会とな…

拓海広志「島とエコツーリズム(1)」

2002年10月27日に沖縄県の伊平屋島で日本島嶼学会主催のシンポジウム「島とエコツーリズム」が開催されました。僕はそこにパネラーの一人として出席させていただいたのですが、それは僕自身にとってもエコツーリズムについて考える大変良い機会とな…

拓海広志「域内流通の可能性(2)」

2000年12月に淡路島の由良で「域内流通の可能性」というテーマのシンポジウムが開催されました(主催:アルバトロス・クラブ)。そこで僕がお話した内容をここに紹介させていただこうと思います。 * * * * * 先ほど生産の現場であったむらの産物…

拓海広志「域内流通の可能性(1)」

2000年12月に淡路島の由良で「域内流通の可能性」というテーマのシンポジウムが開催されました(主催:アルバトロス・クラブ)。そこで僕がお話した内容をここに紹介させていただこうと思います。 * * * * * 皆さん、こんにちは。今日は僕の話の…