海悠

拓海広志「ボランティア山形のこと・・・」

東日本大震災から1年が経とうとしていた3月10日、僕は久しぶりに戦友の寺垣ゆりやさんとお会いした。本名(恵谷洋)の方の僕が震災当時に役員を務めていた欧州系のロジスティクス企業が、大型自然災害発生時の緊急救援物資の物流手配についてWFPとグローバル…

拓海広志「キラキラの国のシティライフ(3)」

この文章は『月刊オルタ』の1996年8月号に掲載された拙文に少し手を加えたものです。ただし、オリジナルの原稿を書いたのは1993年です。 * * * * * * ジャカルタ暮らしもそろそろ1年半になってくると、体内の水分もインドネシアのそれと入れ替わり、皮…

拓海広志「キラキラの国のシティライフ(2)」

この文章は『月刊オルタ』の1996年7月号に掲載された拙文に少し手を加えたものです。ただし、オリジナルの原稿を書いたのは1995年です。 * * * * * * 友人と一緒にフィリピンへ遊びに行ってきたKさんから聞いたところでは、彼女の友人はマニラで出会っ…

拓海広志「キラキラの国のシティライフ(1)」

この文章は『月刊オルタ』の1996年6月号に掲載された拙文に少し手を加えたものです。ただし、オリジナルの原稿を書いたのは1994年です。 * * * * * * ある日曜日の夕方、友人J君の妹から「Jの様子がおかしいの。今すぐ助けに来て!」という電話が掛か…

拓海広志「神戸再生への序章」

1995年の1月17日に神戸を阪神大震災が襲いました。その年の春に僕が書いた小文を、ここに転載させていただきます。 * * * * * * * * * * * * * 1月17日の朝、僕は出張先のボンベイで阪神地方を襲った大地震のことを知った。自身の故郷であり、その感性や精神…

拓海広志「メリー・クリスマス!!」

サンタクロースのモデルとなったのは、3世紀後半に東ローマ帝国小アジアで生まれた聖ニコラウスだと言われています。もっとも、サンタ伝説はローマ時代のサトゥルヌス信仰や、ヨーロッパ各地の古い信仰に見られる年神伝承などとも融合しているため、正統的な…

拓海広志「震災」

最近『ありがとう』という映画を観たのですが、そこで描かれていた阪神淡路大震災のリアルなシーンの数々に胸が痛くなってしまいました。震災から3年を経た日に僕が書いた小文をここに再掲させていただきます。 * * * * * 地震がきた。家が倒れ、道が…

拓海広志「南の島の呪術師のはなし」

6年ほど前に僕はシンガポールのラジオ番組に4話連続で出演させていただいたことがあるのですが、そのときに収録された四方山話の内容をここに再現・紹介させていただきます。 * * * * * * 志田和子:皆さん、おはようございます。今朝もスタジオには…

拓海広志「カタフリ夜話(4)」

海の仲間が狭い船内で酒でも飲みながら、四方山話ならぬ四方海話にふけることを、船乗り言葉では「カタフリ」といいます。今回は今から8年ほど前に海の仲間たちと作っていたMLで交わしたやり取りの中から、僕が書いた部分を幾つか抜粋して紹介させていた…

拓海広志「カタフリ夜話(3)」

海の仲間が狭い船内で酒でも飲みながら、四方山話ならぬ四方海話にふけることを、船乗り言葉では「カタフリ」といいます。今回は今から8年ほど前に海の仲間たちと作っていたMLで交わしたやり取りの中から、僕が書いた部分を幾つか抜粋して紹介させていた…

拓海広志「カタフリ夜話(2)」

海の仲間が狭い船内で酒でも飲みながら、四方山話ならぬ四方海話にふけることを、船乗り言葉では「カタフリ」といいます。今回は今から8年ほど前に海の仲間たちと作っていたMLで交わしたやり取りの中から、僕が書いた部分を幾つか抜粋して紹介させていた…

拓海広志「カタフリ夜話(1)」

海の仲間が狭い船内で酒でも飲みながら、四方山話ならぬ四方海話にふけることを、船乗り言葉では「カタフリ」といいます。今回は今から8年ほど前に海の仲間たちと作っていたMLで交わしたやり取りの中から、僕が書いた部分を幾つか抜粋して紹介させていた…

拓海広志「やりきれない話」

また、一人の幼児が母親に虐待されて、ついに死に至ったという記事を読みました。こうした報道に触れるたびにやり切れない思いで胸がいっぱいになります。 人間の親が子供を守り育てるというのは、動物としての本能に依拠する部分よりも、人間としての文化に…

拓海広志「アトピーのはなし」

もうすぐ1歳になる僕の友人のお子さんの話なのですが、生後しばらく経った頃から顔や身体に湿疹が出てどんどんひろがっていくので、お医者さんに診てもらったところ、「アトピー性皮膚炎かも知れない」と言われたそうです。それからその友人はステロイドを…